ナビエディットを使った感想 iPhoneの「ナビエディット」アプリを使った感想を述べたいと思います。 まず、教えてもらった手順として、 1.ナビエディットをひらく 2.スタート地点で「プラスサークル・新規作成」と読み上げるところで1本指ダブルタップ 3.「無題のガイド」と読み上げる所がテキストフィールドなので、そこでこのガイド名を変更できる。 スタート地点という意味でマークをつける。 4.フリックしていき、「ポーズ」という所で1本指ダブルタップ 5.フリックすると「現在地にマークを追加」という項目があるので、そこで1本指ダブルタップ 6.そのマーク地点に対しての説明を「マイク」で行うと音声を録音できるので、1本指ダブルタップ 7.録音が開始されているので、現在の地点のポイントやこれからどう進むかなどの説明を音声で録音する 8.フリックして「完了」という所で1本指ダブルタップ。録音が終了される。 9.フリックして「タイムズサークル」と読み上げる所まで移動して1本指でダブルタップ 10.次のマーク地点まで移動する 11.以後、4~10を繰り返す。 そして、ガイド作成が終了しても、特にこちらから何かしないと終了するわけではない。トップ画面に戻れば、すでに今自分が作成したガイドがそこに表示・保存されている。 そして、これを自分で聞いて使いたいとなれば、「ナビレク」に取り込む必要がある。その手順として、 1.ナビレクに取り込みたいガイドを選択し、1本指でダブルタップ 2.フリックし、「シェア・アルト・共有」と読み上げる所で1本指ダブルタップ 3.共有したい人・アプリの一覧が出てくるので、その中からナビレクを選べばいいのだが、まずここに出てきていないことが多いため、その場合は「その他」で1本指ダブルタップ。するとさらに選択肢が広がるので、その中から「ナビレク」を選んで1本指ダブルタップ。 4.「取り込む」とは読み上げるが、そこではなく、右フリックを2回すると「取り込む・ボタン」と読み上げる所があるので、そこで1本指ダブルタップ。 5.すると「取り込み完了」と読み上げるので、そこから右フリックを2回すると「このガイドをひらく」と読み上げるので、そこで1本指ダブルタップ。ナビレクに移行する。 6.「ガイド保管箱」に今のガイドが取り込まれているので、そこで案内や再生で確認する。 これらの内容を教わりました。まず、ここまでで、使ってみた感想を以下に記載します。 ①項目の名前の意味が分かりづらい …「ポーズ」とか「タイムズサークル」とか、意味が分からない人にとっては何の項目なのか理解しづらい。もちろ、記号を読み上げているのだろうが、記号を知らない人にとってはまず理解できない。せめて、分かる文言をその記号の後につけるとよいのでは。 ②マークをつける時など、いちいち4から10の項目の操作を繰り返すのが非常に手間 …マーク地点に着いて、これらの操作をいちいちやるのがとにかくだるい。例えば、マークをつけるのは2本指ダブルタップとか、録音するには3本指ダブルタップとか、その行程を1つでも減らしてほしい。録音してからタイムズサークルで画面を戻してといったことは画面が見える晴眼者にとってはそんなに苦ではないかもしれないが、音声で操作する全盲にとっては、その画面が本当に戻っているのか、現在が何の画面なのかを把握するのが非常に大変面倒であると感じた。 ③録音する時に操作オンまで入っている… 結局、「マイク」を押した瞬間から録音が開始され、そして「完了」を押すまで録音が続く。しかし、全盲はその「完了」をフリックで移動するが、その移動中も当然ボイスオーバーは読み上げるため、それらの操作オンも当然録音される。後から聞くと非常に分かりづらいので、ここらへんもどうにかならないかなと感じた。 ④自分の声じゃなく、みんなが作っているようなガイドのように、機械の音声で読み上げさせるにはどうしたらいいのか? …おそらく、これは「マイク」で音声を録音するのではなく、その横にある「エディット」という所で文章を入力すれば、そうなるのではないかなと推測しているが、それで合っているのだろうか? ⑤作る時は文章を入力しながら作るのがかなり面倒なので音声で録音して作るが、その後に自分の作ったガイドの「自分の音声」として作ったマークを④みたいに修正することは可能か? ⑥上記のようなことが分かるようにマニュアルや使い方など、それもアプリのほうに載せておいてほしい …ナビレクには確かそのようなものがあったと記憶しているが、なぜこちらにはないのか? ⑦また、これは全員ではないのですが、人によって、「マイク」を選んでも録音が開始されないとか、カウンタが正常に作動しないなどのバグも起こった。 ⑧自分の使ったガイドを友達に共有したい時、メールでしか共有できない …まず、共有を押すとラインなどいろいろなアプリが出てくるが、実質、共有できる方法はメールしかないような?ラインでは無理だった。そのため、メールにナビレクファイルを添付して、メールが送られてきた人はそのナビレクファイルを選択すればナビレクに取り込めるようだ。これが、ラインやフェイスブック・ツイッターなどのアプリで共有できるようになると、もっと広がりやすいかもしれないと感じた。 <総評> ガイド作成については「ナビレク」のほうが、全盲にとっては圧倒的に楽だと思いました。なぜなら、全てを録音するから、途中での操作は、マークをつける時のみ、「マークをつける」で1本指ダブルタップで完結するからです。  しかし、この作成方法では全てを録音するため、車の通る音や雑音などが入りまくるため、問題だなと感じていました。  そこで、全てを録音しなくてもマークごとで録音、あるいはエディットで入力できるナビエディットではどうかといった検証でした。しかしながら、そのナビエディットでは、まずその操作自体が煩雑だと感じることが多かったです。  そのため、ナビエディットにおいて、作ったガイドを後で編集できるのなら、そしてナビエディットで作ったガイドをナビレクに取り込めるのなら、その逆はできないのかと思いました。つまり、ガイド作成はナビレクで行い、それをナビエディットに取り込んで編集、そしてまたナビレクに取り込むといったことができれば、全盲でもガイドを自分で作って自分のいいようにカスタマイズできるのではと感じました。 もちろん、晴眼者の方はその方式で作っているのかどうかは分からないのですが…。全盲の立場からすれば、それが一番やりやすいのではと感じました。 <バス停ルートについて>  また別件として、松井さんにバスルートを作っていただきましたので、実際にそのバスに乗って体験してみました。松井さんのお願いとしては、違うバスに乗って検証してほしいということでしたが、あいにく、この日は「鷹の祭典」と「世界水泳の飛び込み会場がすぐそば」と「博物館でジブリの展示」とトリプルブッキングにより、道路が地獄絵図と化し、バスが70分遅れといった状況で、とても他のバスに乗る余裕が全くなかったため、規定通りのバスに乗車して検証しました。  その結果、次のポイント(次のバス停)に着く寸前に、そのバス停の名前を読み上げる、誤差も全くないものでした。つまり、例えば、運転手さんがアナウンスで、はい、ペイペイドーム前です。と言うのとほぼ同じタイミングでナビレクも「ペイペイドーム前です」と読み上げます。これに関しては100点ではないでしょうか?  ただ、これと似たようなことは「にしてつバスナビ」でも行えます。例えば、自分が降りたいバス停が「百道1丁目」だとしたら、自分が現在乗っているバス、および乗る予定のバスをあらかじめ検索して、その中の「通過順」という所でダブルタップします。すると、そのバスの路線図、バス停の一覧が出るので、その中で「百道一丁目」でダブルタップ。すると「このバス停を通過した時に通知を受け取るか?」という項目があるので、これを選択。この場合だと降りたいバス停を通過した後に通知がくるので、実際はその1つ前のバス停を選択する必要があります。これを行っておくと、その選択したバス停を出発した後に、「○○バス停を出発しました」と通知がきます。これはバックグラウンドでも通知がきます。 松井さんは画面が赤くなるだけで全盲には使えないとおっしゃられていましたが、このような感じになりましたので、また松井さんが言われていたものとは別の内容でしょうか? そして、このバス停ルートの真骨頂、バスに乗っていない時に、最寄りのバス停を探すといったことは検証ができておりません。なにやら設定があるとのことでしたので、私にはその設定をどうするのかが分からなかったからです。 以上、「ナビエディット」について、今回、松井さんに教えていただいた内容をもととした感想でした。あまり役に立たない内容かもしれませんが…。よろしくお願いいたします。